歌舞伎町を巡るコロナ報道の問題点
こんばんはしょーたです。
私が飲食店で働いていましたが、その場所こそ『夜の街』歌舞伎町でした。
コロナウイルスが日本で初確認されたのが、1月16日。それから半年が経ちました。
緊急事態宣言解除(5月25日)から現在に至るまで、徐々に歌舞伎町の飲食店には活気が戻りつつありました。
戻りつつあると言っても、前年の売り上げの40%。一店舗前年300万の売り上げだとすれば120万円。
それも7月の新規感染者100人越えからはまた30%に逆戻り。コロナ報道が売り上げに直結している。
歌舞伎町で日本食料理屋を営む店主談
繁華街は家賃が高額。売り上げが100万前後では、家賃・食材費でほとんどなくなってしまう。
悪い噂は千里を走るー
といいますが、コロナ報道でも同様です。
一日の新規感染者数の増加が多ければその日の売り上げは激減してしまうようです。
反対に感染者数が突如激減したからといって、それがすぐに店舗売上に直結しないのが現状です。
コロナ報道によって歌舞伎町の多くの店が影響を受けています。
歌舞伎町を巡る報道の情報を精査しながら問題点を探る記事にしたいと思います。
タップできる【目次】
『夜の街』報道が歌舞伎町全体に及ぼす影響
昔も今も変わらず『夜の街』として名高い歌舞伎町ですが、報道以前は『夜の街』としてのイメージは人それぞれでありました。
眠らない街、ホストがたくさんいる街、女性が接客するお店が多数存在する街、具体的ではないが漠然と怖いイメージなど様々なイメージが『夜の街』を作り上げていました。
しかしながらコロナ報道で『夜の街』が感染爆発地域だと大体的に取り上げられることで、夜の街のイメージはコロナウイルスによってコロナ一色に染まってしまうことになりました。
ニュースによっては、埼玉県の感染者数を画面上に掲載しているにも関わらず、背景には歌舞伎町一番街のアーケード画像が使用され報道されていることもありました。
あたかも、埼玉の感染者は歌舞伎町で感染した人からうつされたものであるかのようなイメージ(刷り込み)がされてもおかしくない報道です。
『夜の街報道』初動に問題があった
6月14日、コロナ感染者が47人を記録した日。20数名を推移していた感染者数が2倍近くを記録した日のことです。
都は報道において「接待を伴う飲食店における集団感染が確認された」と発表しました。
ここで何も考えない視聴者は、接待を伴うといった語句が頭から抜け落ち「飲食店での集団感染」という意識が芽生えてしまいました。
少し考える人は『接待を伴う』ということはホストクラブやキャバクラ、スナックといった業種での集団感染と捉えていました。
どちらにせよ、飲食店というワードを出す以前に集団感染した業態を明確に言及するべきだったと思います。
もちろん店舗名まで明確化するべきだと言っているわけではありません。
コロナウイルスが集団感染した業態を最初の段階で明確に示し、他事業者への経済的ダメージを最小限に抑えるべきだったといっているわけです。
飲食店とホストやキャバクラは全く違う事業と言っても過言ではないはずです。
歌舞伎町エリアの住み分け
歌舞伎町が『夜の街』として一緒くたにされている現在において、歌舞伎町エリアを構成する業態がどのように分布しているのかを示すことは有意義なことかと思います。
例えば、集団感染源として報道されることが多いホストクラブですが、歌舞伎町全体に店舗があるわけではありません。
そういった事実を地図とともに示すことで、より広い世代に歌舞伎町の『夜の街』イメージを伝えなおしたいと考えています。
ちょうど中央の赤線で囲まれた部分が歌舞伎町全体図になります。
そして歌舞伎町1丁目と2丁目に分類されます。
そして『集団感染』が確認されているホストクラブが多く存在する地域は2丁目になります。以下赤枠内
このように歌舞伎町といってもエリアがわかれているのです。
1丁目にもホストクラブは若干数存在しますが、1丁目と2丁目の境に(花園通り沿い)に存在しているくらいです。
ホストクラブが多数存在する2丁目にはホテルなども多く存在するエリアです。
1丁目においては、多数の飲食店、TOHOシネマやパチンコ店等の娯楽施設が存在しています。
1丁目2丁目ともに同数存在するのは、バー形態のお店でしょうか。ガールズバーやスナック等も含みます。
決まった事業者を排斥する目的にあらず
このように歌舞伎町における地域別の事業者を明確にしていることは特定の事業者をまつりあげる目的に行っているのではありません。
しかしながら名指しでホストクラブと報道されている以上、そのホストクラブが歌舞伎町内のどこに存在しているのかを明記することは必要なことだと考えます。
『夜の街』として一緒くたにされている現在においては必要な知識です。
伝えたいこと
1丁目と2丁目に存在する店舗を明確化したところで民衆の恐怖心は変わることはないでしょう。
歌舞伎町は二つの地域が密接に関係しているだろうと考えるからです。確かにその通りです。
しかしどうでしょう。
歌舞伎町で働く人間の多くは、大久保そして東新宿、北新宿辺りに住んでいる人間が多いことをご存じでしょうか。
つまり1丁目とは真逆の大久保界隈のことを意味します。
現在大久保、新大久保は若い男女で活気が戻りつつあります。
歌舞伎町=感染リスクが高いという表面の裏で、大久保界隈でコロナの感染拡大が進んでいる可能性があるということです。
歌舞伎町が危ないと思っている人たちにとっては寝耳に水でしょう。
情報をあらゆる側面から見れば、その角度によって見えてくる情報が違うということです。
今回の記事は歌舞伎町を巡る報道から端を発し、歌舞伎町を構成する店舗をおおまかに分類しました。
そして補足的に述べるに留まりましたが、歌舞伎町で働く人間の行動範囲を住居の観点から見てみました。
するとその行動範囲からは、1丁目よりもむしろ大久保周辺の方が感染リスクが高まるかもしれないという推察ができるに至りました。
テレビのニュースで得た情報を考えもせずに、拡散することができる時代です。
『善意の加害者にならないよう情報の精査を怠らず、正しい情報の取捨選択がなされるべき』ということを、
歌舞伎町を巡る報道問題から考えてきました。