『粋でありたい』外食編~応用~
こんばんはしょーたです。
前回は、外食時の基本的な振る舞いについて記事にしました。
前回記事にしたように、私は飲食店で働いていました。
従業員そしてお客さん両方の立場を客観視しながら『粋』について考えてきました。
今回は導入編からもう少し踏み入った『粋』について記事にしていきたいと思います。
タイトルにある『応用編』といっても、堅苦しいテーブルマナー等は書きません。心のあり方を書いていきます。
タップできる【目次】
従業員との『あうんの呼吸』を楽しむ
恵比寿のイタリアンを訪れた時のこと。
事前にネット予約を済ませ、カウンター席にておいしいイタリアンを楽しみました。
お腹もいっぱいになり、そろそろお会計という時に同伴していた女性がお手洗いに立ちました。
その刹那、店員さんとの『あうんの呼吸』がさく裂しました。
私と目を合わせるなり、コクリと頷きお会計を持ってきてくれました。
「ごちそうさまでした」とお金を渡すと、
「後でトイレに立って下さい。相手の方がそろそろ戻られると思いますので。(お釣りはそちらでお渡しします。)
」と粋な対応。
ほどなくして同伴していた女性が戻ってきました。
私がトイレに立つと女性に見えない場所で領収書とお釣りを手渡してくれました。
いかがでしょうか。とても粋な計らいではないでしょうか。
美味しいイタリアンを楽しみ、定員さんとの粋なやり取りも楽しむことができた例です。
無論女性が驚いていたことは言うまでもありません。
私が飲食店において無粋な対応をしていたら、こんな誠実な対応をしてくれたでしょうか。
粋な行動を意識して続けていると粋な対応で返してくれるものです。
導入編、応用編を読めば飲食店でのふるまいはほぼマスターしたも同然です。
わからないものはわからないと聞く
飲食店において料理の内容でわからないものは、わらかないと聞くのが良いです。
例えばイタリア料理店に行った場合。
アラカルトで注文する場合、前菜が何人前で提供されるのか。
メインで注文する料理がのどれくらいのボリュームなのかよくわからない時ありますよね。
こんな時は素直に量はどれくらいなのですか?と聞いてみるのがいいでしょう。
これは何も恥ずかしいことではなく、単なるコミュニケーションです。
日本料理屋でも同様です。
日本酒を飲みたいけど、銘柄が全然わからない。そんな時は飲みたい味わいのものを聞いてみればいいです。
「香りの強い日本酒をください」「端麗な日本酒をください」など。
もっと言えば、「この料理に合う日本酒をください」でもいいと思います。
このように自分の心に素直になることで、従業員側もどんなお客さんなのか把握しやすくなります。
料理などについて聞かれることに対して(従業員側)
従業員はわからないことを聞かれることを嬉しく思っています。
聞かれることはまったくマイナスではありません。
従業員側は、質問されることでお客さんがどういう人なのか推し量ろうとします。
(これもコミュニケーションの一環で、質問の仕方によっては印象が変わるので注意したいです。)
高級店であればなおのこと、お客さんの満足のいく食事をしてもらいたいと思う傾向が強くなります。
我々は高級なお店になればなるほど緊張も増しますが、お店側もお客さんの気持ちを理解しようとする傾向も大きくなります。
そのように考えると緊張も少し和らぐのではないでしょうか。
わからないことを聞いて、嫌な顔をする飲食店は行く価値がありません。料理がおいしくても行かないほうがいいでしょう。
理想と現実の狭間
理想の従業員とはお客さんに合わせて接客を変えることができる人でしょう。
お客さんは千差万別です。
一人で来店しひたすら話を聞いてほしい人、呼ばれたらすぐ対応してほしい人、従業員と一緒に注文内容を考えたい人
などそれぞれ個性があると思います。
従業員側としては、
お客さんに合わせて接客をするといっても各お客さんにとって100%の満足を提供する。
とは行かないのが実際のところです。
カウンターで一人のお客さんを満足させたいからといってずっと喋っているわけにはいきません。
他のお客さんに対しての接客もあります。
この点をお客さん側も理解する必要があると思います。この点を理解すれば、
「呼んでもこないじゃないか」「カウンターで一人ぼっちだったよ」といった感情も少しは和らぐのではないでしょうか。
お店の従業員も忙しいと視点を変えるだけで心が穏やかになります。
高級店で緊張しないためには
普段はいかないようなお店に行く機会は30代頃から増え始めるかと思います。
そこでどうしても緊張したり、思うように会話ができなくなったりしますよね。
高級店ではそんな緊張感を味わえるのも魅力の一つですが、あまりに緊張が大きくなると食事を楽しめませんよね。
そうならないための一つの手段として、どんなお店でも態度を変えずにいればいいのです。
安い飲食店だから、高級店だからと勝手にランク付けしてはいけません。
安いお店だからと偉そうにしたり大きな声で話したりせず、心を一定に保っていればいいのです。
最初に書いた『わからないことはわからない』の考え方の延長です。
チェーン店においてポテトを注文する際に「○○人で食べる分だけちょうだい」など横柄な態度をとらず、
「○○人で食べるには何人前ほど注文すればよいでしょう」と注文すればよいのです。
態度を変えようとするから緊張し、こわばってしまうのです。
『高級店に行ってなんてどんな行動をとればいいんだ』などとならないように常に一定の感情でいればいいでしょう。
私が飲食店に赴くときは
ひたすら平常心です。
そんな私も気になることが一つだけあります。
それは料理の提供が遅いときです。
最初に注文した料理が1時間たってもでてこない時はオーダーしたのかしていないのかわからなくなり、不安になってくることがあります。
それでも「料理が遅い」とは言いません。「まだオーダーしている料理はありますか」と確認します。
平常心でいることが大事です。
まとめ
導入編そして応用編で書いてきたことは一貫して心の在り方です。
当たり前のことを書いているだけのように思うかもしれませんが、書いてある全てのことをできている人は少ないのではないでしょうか。
『粋であること』について一つ一つの見出しで書いてきたわけではありませんが、
根底にあるのは『持つべき心の在り方=粋』なのです。
外食は一人では成り立ちません。店舗に人がいて同伴者がいて初めて成り立ちます。
そこで自分の思うがままに行動していては道理に反しています。
相手を思いやり尊重すれば、『粋な外食』を楽しむことができると信じています。
今回の執筆時間3時間半