ベトナム人学生が日本に来る理由

こんばんはしょーたです。
私は飲食店で働いていたと記事にしたことがあります。

その中で多くのベトナム人と接する機会がありました。
多くが学生で、20代前半から30代前半までの男女20人ほどでしょう。

平成30年度の『外国人留学生在籍情報調査』を見ると、
現在日本に留学している外国人の90%はアジア人であり、そのうちの約27%がベトナム人です。
中国人についでベトナム人留学生が多い状況となっております。

参考URL:https://www.jasso.go.jp/sp/about/statistics/intl_student_e/2018/index.html
(独立行政法人 日本学生支援機構)

現在ベトナムの経済成長は著しく、今後の日本社会とのつながりも一層強くなることが予想されます。
ベトナム人留学生がなぜ日本に来るのか。そして今後の関わり方を記事にしました。

第一の目的は

結論から言うと、お金を稼ぐという目的が圧倒的に多いです。

お金目的といっても日本で遊びたいからという理由ではありません
本国に送金し家計を助ける目的であったり、貯金をベトナムに持ち帰り事業を営むための資金であったりがほとんどです。

第一の目的はお金ではありますが、そうならざるを得ない現状を書いていきます。

ベトナムにおけるベトナム人の平均月収は2万7000円で、日本人の感覚からするととても少ないように感じますね。

参考URL:https://www.viet-jo.com/news/economy/191225124017.html(ベトナム情報総合サイトVIETJOHP)

留学生として日本に留学すれば、10万から20万円ほど稼ぐことができると考えると、日本に来る理由がわかると思います。

ここで、中国や韓国へ行くことは考えられないのかという疑問がわくと思います。

中国においては留学生のアルバイトは認められておらず、韓国においては留学後6か月の間はアルバイトができないことになっています。そのため日本に留学を希望するベトナム人が多くなるわけです。
中国や韓国と異なり、申請から処理まで2週間から2か月ほどで行われるため、すぐアルバイトを行うことができます。

日本に留学すれば、日本語を勉強しながらすぐアルバイトを始めることができます。
しかしここには難しい問題があります。

アルバイトと学費問題

日本に留学するベトナム人は、『資格外活動許可申請』を行うことでアルバイトが可能になります。
いうまでもありませんが、風俗営業等が行われる場所でのアルバイトはみとめられていません。


『資格外活動』は週28時間までの労働基準が設けられています。
学校が休み期間中は週40時間までの労働が認められています。(こちらは労働基準法に則る)
参考URL:http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-8.html(法務省HP)

留学生の収入とかかる学費を大まかに計算してみましょう。

都心部における日本語学校の学費相場は、1年間当たり70~80万円ほどが相場です。

28時間労働×アルバイト平均時給1000円×4週間で計算すると11万2000円になります。
日本語学校における夏休み、冬休みを合わせると1か月半ほどで、その間は40時間働くことができると仮定して計算すると
(40時間ー28時間)×45日×平均時給1000は54万円になります。
年間の収入は180万円ほどとなりそうです。


この180万円ほどの中から学費を払い、生活をしていくことになります。
180万円から学費80万円を引くと、自由に使えるお金は100万円ほどです。

日本語学校に支払う費用を引いたとしても、ベトナム人の平均月収の3倍以上稼ぐことができる計算になります。

実際のところ、週28時間労働という基準は設けられていますが、時給等に制限はありません
故に高額なアルバイトを行うことも可能になります。
しかながら以下の問題が生まれることになります。

学業とアルバイトの両立は難しくなる

週に28時間の労働時間が定められておりながらも年間給与に規制がないと書きました。

それゆえ、多くの学生は時給の高いアルバイトに就くことになります。
時給の高いアルバイトそれは深夜帯のアルバイトになります。
深夜帯のアルバイト(午後22時から朝5時まで)は労働時間×1.25倍の賃金が支払われるため、限られた時間の中でより多くの収入をえることができる。

学生の多くが、留学生という名目で来日しながらもお金を稼ぐことが目的なので夜中から朝方まで働くという構図が一般化しています。

深夜から朝方までバイトをしそこから学校へ通うとなると学業に影響がでることは、言うまでもありません

理想は

日本において将来的に多くの給料を稼ぐためには、日本の大学に入り卒業→就職というのが一般的です。

現在のベトナム人留学生は、母国の経済状況から親の仕送りに頼ることができず、自ら労働し学費を稼がねばなりません。

その結果学業に費やす時間が減らざるを得ず、日本の大学を受験しても合格することが難しいという状況になってしまっています。

ベトナム経済がより成長し、安定に向かえば多くのベトナム人学生が学業に集中することができる環境が生まれると考えられます。

ひいては諸外国で就職し、先進的な技術や知識を学びそれらを母国に持ち帰ることで、国の発展に寄与することができるようになるでしょう。

ベトナム人は活力に溢れている

ベトナム人学生は外国に(特に日本に)留学し、自らでその学費を払いながら学業に励む人がほとんどだと書きました。

学費を払い、生活をするためにベトナム人同士で共同生活を送っている学生も珍しくはありません。
私の感覚からするととても自立しており、立派な姿勢だと思いますが皆さんはどう考えるでしょうか。

若い世代が、海外に進出し学び成長しようとする国の未来は明るいように感じます。

ベトナム人留学生の一番の目的はお金ですが、そこは問題ではないのです。
海外にでて、稼ぐというエネルギッシュな姿勢こそが大事な部分であり、見習うべきだと思うのです。

まとめ

ベトナム人留学生が日本に来る理由を書いてきました。

現在の日本においては、外国人労働者と働くことに対して違和感を感じている人が多いと思います。

例えば、インターネットにおいてベトナム人で検索をかけてみると、『頑固』であったり、『謝らない』といったマイナスの記事をよく目にします。

しかしながら
多くのベトナム人と接してきた私からすれば、『頑固』であったりといった性質は単に『個性』として表現されるものであって、『ベトナム人』として当てはめることができる性質ではありません。

逆に日本人が外国人にレッテルを貼り、『頑固者』にならないように気をつけるべきだと思います。

今後、ベトナム経済はさらに成長するでしょう。
成長過程にある国から多くの人材が日本にくるわけですから、
日本としてもベトナム人学生から学び、得られるものを吸収できれば我が国もより成長した国になれるのではと考えます。

日本においては少子化が進み続けており、外国人労働者が増えることは避けられないところまで来ています。

もちろん不法滞在や外国人の犯罪は許されることではなく、重要な社会問題になりつつあります。

今回は身近のベトナム人を例に考えてきましたが、
大きな視点で見れば、外国人労働者とのつながりの中で日本のシステム全体をどう柔軟に変えていくのかが問題になってきそうです。

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